COLUMN 「シリーズ”和牛クライシス”③」

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昨今の枝肉価格高騰を入口に、和牛を取り巻く課題についてオープンデータから考える、

シリーズ“和牛クライシス”。

今回からは構造的な課題について考察していく。

 

まずはこちらのグラフをご覧いただきたい。

15.4.17 子牛の取引価格グラフ

※JACCネット ※取引頭数は雄雌の合計、取引価格は雌雄の平均価格

 

これは全国の主要家畜市場における黒毛和種の子牛の取引頭数と取引価格の推移をまとめたものだ。近年取引頭数は減少し、反比例して取引価格は高騰している。因みに最新の速報を見てみると、

15.4.17 子牛速報

なんと週平均で64万円を超えている。約20カ月後の年末需要期に出荷するため、4月は子牛導入需要が高まる時期と推察されるが、それにしても高騰し過ぎではないだろうか。

当然市場のメカニズムが働けば、子牛価格が高騰することで繁殖農家の繁殖意欲が向上し、子牛の生産数が増え、それに伴い価格が下落していくはずである。2004年から2009年にかけてはそのような相関が見て取れる。今後取引頭数が減少から増加に転じるかもしれない。しかし近年の取引頭数の減少は市場のメカニズムとはちがう原因から生じているようだ。

次回からは子牛の取引頭数減少の原因を探っていきたい。